出先でギガが足りなくなったとき、スマホのテザリングに頼る人は多いはずです。
そこにVPNを重ねたとき、MillenVPNとExpressVPNではどんな違いが出るのか気になりました。
台数のカウント方法まで踏み込んで、実機で確かめた結果をまとめます。
結論を先に言うと、台数の考え方そのものが両社でまったく違うという発見がありました。
速度や設定手順の細かな違いよりも、この一点が実運用に効いてくると感じています。正直、テザリング対応なんて細部の検証記事を読む人がこれほどいるとは思っていませんでした。ありがたい誤算です。

MillenVPNとExpressVPNはテザリングでちゃんと使えるのか?
公式サイトの説明だけでは判断がつかない部分が多く、実機での確認を優先しました。
公式サイトが語るテザリング対応の実態
両社の公式ページを見比べましたが、テザリングという単語そのものはほぼ出てきません。
MillenVPNはWindows・Mac・iOS・Android・Fireデバイスなど幅広い端末に対応しています。
ExpressVPNもWindows・Mac・iOS・Android・Linux・ルーター向けアプリまで用意しています。
問い合わせ窓口にも同じ質問を投げてみましたが、明確な回答は得られませんでした。
今回はiPhone15とPixel、Windowsノートを組み合わせ、大手キャリア回線とドコモ回線の両方で試しました。
場所も自宅の固定回線が使えない出張先を想定し、あえて電波の弱い部屋で検証しています。
実際にスマホでテザリングをつないでみた結果
検証はシンプルに、スマホでVPNアプリを起動してからテザリングを有効にしました。
| 手順 | MillenVPN | ExpressVPN |
|---|---|---|
| スマホ接続 | 成功 | 成功 |
| PC側IP | 共有なし | 共有なし |
結果はやや拍子抜けで、テザリング先のノートPCは通信キャリアのIPのままでした。
スマホだけが海外IPになっていて、隣に置いたPCは何も変わっていなかったのです。
てっきりPCもまとめてVPN経由になると思い込み、海外限定の配信サイトを開こうとして弾かれました。
この基本を知らないまま海外に出ると、同じ失敗を繰り返しそうだと感じます。
接続が切れた瞬間はどちらのアプリも自動で再接続を試みる挙動になっていました。
同時接続台数はテザリング利用にどう影響するのか?
テザリングの可否よりも、実は台数の上限のほうが日々の使い勝手を左右しました。
MillenVPNの無制限枠とExpressVPNの台数制限を比較する
MillenVPNは現在、同時接続台数の上限そのものを撤廃し「デバイス数無制限」と公式サイトで明記しています。
ExpressVPNはプランによって台数が変わり、公式サイトではベーシックで10台、上位プランで12台や14台まで対応します。
MillenVPNは「デバイス数無制限」と明記しつつ、公正利用ポリシーの範囲内での利用を求めています。
ExpressVPNはルーターを使うと接続台数を1台分としてまとめて数える仕組みを採用しています。
| 項目 | MillenVPN | ExpressVPN |
|---|---|---|
| 同時接続台数 | 無制限 | 10〜14台 |
| ルーター換算 | 不要 | 1台に集約 |
数字の大小よりも、上限の有無という発想の違いのほうが実感として大きいと感じました。
台数の詳しい比較はMillenVPNとExpressVPNの同時接続台数を比較した内容で確認できます。
ExpressVPNは上位プランに切り替えれば台数を増やせますが、無料で無限に増やせるわけではありません。
| プラン | 台数目安 |
|---|---|
| ベーシック | 10台 |
| アドバンス | 12台 |
| プロ | 14台 |
数字だけ見れば十分に思えますが、テザリング先の端末が増えるほど枠は着実に減っていきます。
テザリングで台数を消費する仕組みの違い
スマホとノートPC、タブレットをテザリングで数珠つなぎにすると台数の消費具合が見えてきます。
- スマホでVPN接続すると、その端末で1台分を消費します。
- テザリング先のPCで別途VPNアプリを起動すると、さらに1台分を消費します。
- MillenVPNは上限がないため、この積み重ねをまったく気にしなくて済みます。
- ExpressVPNは上位プランでも際限なく増やせるわけではありません。
- 家族4人分の端末を持ち出すと、プラン選びの差が響いてきます。
家族旅行で端末を4台持ち出した週末、ExpressVPNのベーシックプランで台数上限に近づき冷や汗をかきました。
同じ状況をMillenVPNで再現しても、台数を気にする場面は一度もありませんでした。
本当にこれで安心して使えるのか、しばらく疑いながら追加の端末をつなぎ続けてみました。
結局、MillenVPN側は何台足しても警告一つ出ないままでした。
結局のところ、上限を気にする場面そのものがMillenVPNではほとんどない体感でした。
iPhoneとAndroidでテザリング時の挙動はどう変わるのか?
iPhone公式アプリのテザリング時の制約
iPhoneはOS側の制約が強く、VPNアプリの接続は端末単位で完結する設計です。
Appleのネットワーク拡張機能がアプリごとに独立して動くため、こうした挙動になります。
- iPhoneでVPNを有効にしても、テザリング先の端末には適用されません。
- MillenVPNのiOSアプリも仕組み上は同じ制約を受けます。
- ExpressVPNのサポートも、接続はスマホ本体専用だと案内しています。
セキュリティ上は妥当な設計ですが、テザリング目的で使う人には少し不便に映ります。
この制約を知らずに購入したモバイルWi-Fiルーターが無駄になりかけたこともあります。
結局はルーター自体にVPNを設定する方法に切り替え、ようやく求めていた形になりました。
iPhone単体の制約だと思っていたら、実はOS全体の仕様だったと後から知りました。
思い込みで判断せず、公式サポートに確認する手間を惜しまなくてよかったと感じています。
iPadOSでも同じ制約が確認でき、テザリング先の端末は保護対象から外れる仕組みでした。
Androidでの設定方法と注意点
Androidは接続方式によってVPNとの相性が変わりやすく、原因の切り分けが重要です。
| 原因 | 対処 |
|---|---|
| NAT制限 | OpenVPNへ切替 |
| ポート規制 | TCP443へ切替 |
| 方式の相性 | USBへ切替 |
キャリアによってはUDPの特定ポートを絞っていることがあり、これが不安定さの一因になります。

実際に手元の環境でもWi-Fiテザリングだけ頻繁に切れ、原因探しに半日を費やしました。
最終的にケーブル一本で解決したときは、拍子抜けするやら安心するやらでした。
原因が分かるまでは設定を何度もいじり回し、逆に不安定にしてしまった時間帯もありました。
Androidにはテザリング方式の切り替えが標準機能として用意されており、設定変更自体は簡単です。
それでも切り替えるたびにVPNの再接続が必要になり、地味に手間がかかる作業でした。
- 設定アプリの「テザリングとポータブルアクセスポイント」から方式を切り替えます。
- 切り替え直後はVPNアプリ側で再接続ボタンを押す必要があります。
- 機種によってはUSBデバッグを有効にしないと安定しない場合があります。
テザリング環境で速度や安定性はどう変わるのか?
USB・Wi-Fi・Bluetoothテザリングの速度差
テザリングには複数の方式があり、VPNを重ねたときの安定感もそれぞれ異なります。
| 方式 | 速度 | 安定性 |
|---|---|---|
| USB | 高速 | 安定 |
| Wi-Fi | 中速 | やや安定 |
| Bluetooth | 低速 | 不安定 |
VPNは通信を暗号化する分だけ、テザリング環境ではより負荷がかかりやすくなります。
荷物を段ボールで梱包してから運ぶようなもので、中身は守られる代わりに手間が増える仕組みです。
USBは太い配線の分だけこの負荷を感じにくく、体感でも一番安定していました。
Bluetoothはもともと細い回線のため、VPNの負荷がより目立つ結果になりました。
Wi-Fiテザリングが一般道だとすれば、USBテザリングは専用の高速道路のような存在です。
実測ではUSB接続時に下り60Mbps前後、Wi-Fi接続時は40Mbps前後という結果になりました。
| 方式 | MillenVPN | ExpressVPN |
|---|---|---|
| USB | 58 | 62 |
| Wi-Fi | 38 | 41 |
単位はいずれも下り速度のMbpsです。
数値だけ見るとExpressVPNがやや優勢ですが、体感できるほどの差ではありませんでした。
動画再生や音声通話程度であれば、どちらの数値でも不満を感じる場面はありませんでした。
バッテリー消費と通信量への影響を抑えるコツ
テザリング元のスマホは、VPNの暗号化とホットスポット機能を同時にこなすため発熱しやすくなります。
移動中に発熱で速度が落ちる場面にも何度か遭遇しました。
長時間の外出では、以下のような工夫でだいぶ体感が変わります。
- 長時間使う予定があるならモバイルバッテリーを用意しておきます。
- 動画の画質を一段階落とすだけで通信量をかなり節約できます。
- 接続が不安定なときはUDPからTCPへ切り替えると改善することがあります。
- 発熱が気になるときはスマホケースを外して風通しをよくします。
モバイルバッテリーを忘れた日に限って外出先でスマホの電池が尽きかけました。
充電が5%を切った状態でコンビニを探し回った夜のことは今でも覚えています。
今ではモバイルバッテリーを鞄の底に常備し、同じ失敗を繰り返さないようにしています。
些細な準備ですが、テザリングとVPNを両立させる上では意外と効いてくる工夫でした。


まとめ:テザリング用途ならどちらを選ぶべきか
台数を気にせず使いたいならMillenVPN
複数端末をテザリングでまとめて使いたい人には、上限のなさがそのまま安心感になります。
- 家族や友人と端末を持ち寄る機会が多い人に向いています。
- 台数超過のエラーに悩まされる心配がありません。
- 公正利用ポリシーの範囲内であれば柔軟に運用できます。
- 出張や旅行で端末構成が毎回変わる人にも扱いやすい仕組みです。
ルーター型の管理に慣れているならExpressVPN
ルーター経由の一元管理に慣れている人には、ExpressVPNの仕組みも十分現実的です。
- ルーターに設定すれば台数を1枠にまとめて自宅全体を守れます。
- USBテザリングと組み合わせれば速度面でも安定した結果が得られます。
- プランを見直せば台数の伸びしろも確保できます。
- 対応OS・デバイスの詳細はMillenVPNとExpressVPNの対応OS・デバイスを比較した内容で確認できます。
出典・参照元
ここまでの比較で自身に合う方が見えてきた方は、テザリング対応VPNの料金を比較するのもおすすめです。
ここまで読んでくださって、心から感謝しています。
外出先でも快適で楽しい通信環境を過ごせますように。
本ページの情報は検証時点のものです。最新の仕様は各公式サイトでご確認ください。










