VPN対応ルーターを自宅に設置のメリット：セキュリティ対策と注意点

更新日：2024年7月3日 | Masashi

VPN対応ルーターを自宅に設置することで、安全な拠点間通信を築くことができます。

テレワークやビデオ会議が増える中、情報の漏洩やデータの改ざんリスクを最小限に抑えるための重要な手段となっています。

この記事では、VPN対応ルーターのメリットやセキュリティ対策、そして注意点について詳しく解説します。自宅でも安心して社内ネットワークにアクセスしたい方は、ぜひ参考にしてください。

また、個人においても自宅で妻がオンラインショップで買い物をする、子供が何か情報を入力する、家に設置してあるストレージへのアクセスを制限したいなどの需要が考えられます。

VPNルーターについて知ろう

VPNルーターは、インターネットを安全に利用するための道具です。このセクションでは、VPNルーターの基本的な知識や使用シーン、仕組み、その他の情報をわかりやすく解説します。

VPNルーターって何？

VPNルーターは、インターネット上での通信を暗号化し、安全にデータをやり取りするための装置です。

VPNルーターを使用することで、外部からの不正アクセスやデータの漏洩リスクを大幅に減少させることができます。多くの企業や組織がVPNルーターを導入しているのは、データの安全性を確保するためです。

• VPNは仮想の専用ネットワークを作る機能
• VPNルータを使うと、特定の人だけが通信できる
• 通信が安全になるため、リモートワークでの利用が増加
• 正しい知識と管理が必要で、一部の企業では専門家が管理している

VPNルータを使うことで、安全かつ特定の人だけの通信環境を作れるが、適切な知識と管理が欠かせません。

VPNルーターを使用して一番問題となるのが、接続できなくなった、特定のサイトにアクセスできないなどの問題です。セキュリティと自由度は表裏の関係です。片方を緩めると片方がおろそかになります。

ただ、一度設定してしまうと、自宅で使用するスマホ、パソコン、タブレット、監視カメラ、AIスピーカーなどすべてに使用されるものなので、とても楽です。

どんな時にVPNルーターを使うの？

VPNルータは、遠く離れた場所からも安全に会社のデータにアクセスできる便利なツールです。特にリモートワークが増える中、企業での導入が進んでいます。暗号化などのセキュリティ対策もルータが自動で行ってくれるので、個人の手間はほとんどかかりません。

• 企業の地方支社や自宅から本社のデータにアクセスするのに役立つ
• ファイルの共有や作業が簡単にできる
• セキュリティの暗号化はルータが自動で行う
• 導入コストが低く、リモートワーク推進の企業で人気

VPNルータは、遠隔地からの安全なデータアクセスを実現し、リモートワークの効率を高める企業にとっての強い味方です。

お客様の個人情報を扱う方は特にVPNの設定が必要だと感じる方が多いです。会社のみならず個人事業主の方、ハッキングされにくくしたい方で、自宅全体のネットワークを強化したい方は、VPNルーターを採用する傾向があります。

VPNルーターの仕組み

VPNルーターは、通信データを暗号化することで、第三者に読み取られるリスクを防ぎます。

VPNルータの働きは、情報を安全に送るためのトンネリングと、その情報を守るための暗号化の2つの大きな原理に基づいています。これにより、外部からの不正アクセスや情報の漏洩を防ぐことができます。

• トンネリング: カプセル化という手法で、データを外部から読み取りにくくする。
• 暗号化技術:
  • SSL-VPN: よくリモートワークで使われるが、セキュリティは他より少し劣る。
  • IPsec-VPN: 高いセキュリティを持つが、ファイヤーウォールとの相性を考える必要がある。
  • L2VPN: 低コストで、主にwindows向け。
• 二段階認証: セキュリティをさらに強化するための手法。IDやパスワードの後に、セキュリティコードをメールで受け取る。

VPNルータは、トンネリングと暗号化の組み合わせで、安全かつ効率的に情報を送受信するための強力なツールです。

イメージとして、VPNがトンネル、ファイヤーウォールが壁です。トンネルを通すには、壁に穴を開けないといけません。どのような穴にするか？の設定が難しい場合がありますので、注意が必要です。

VPNルーターのその他の情報

VPNルーターには、さまざまな機能や設定があります。例えば、特定のサイトへのアクセス制限や、通信速度の最適化など、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズすることができます。

VPNルータを使うためには、適切な設定が必要です。また、価格は用途やスペックによって異なります。適切な設定と選択を行うことで、安全かつ効率的に通信を行うことができます。

• 接続試験: 設定後、クライアント（端末）からの接続を試み、問題なくアクセスできるか確認します。
• VPNルータの価格: 家庭用は数万円、オフィス向けは数十万円～50万円、大規模なネットワーク用は50万円～100万円程度。
• VPN接続ユーザの設定: アクセスする人数分のユーザ名やパスワードを設定し、必要に応じてさらに強固な認証方法を選ぶ。
• 暗号化の設定: IPSecやPPTPなど、利用する暗号化の種類を選び、IPSecの場合は32文字以上の事前共有キーを設定する。

VPNルータの適切な設定と価格帯の理解は、安全で効果的な通信環境を構築するための鍵です。自宅で使用するのであれば、数万円程度は必要になってきます。VPNのサービスを検討されている場合もありますので、端末の数で総費用を比較してみると良いでしょう。

VPNルーターを導入するメリット

VPNルーターを自宅やオフィスに導入することで、どんなメリットがあるのでしょうか。このセクションでは、VPNルーターの導入による主な利点を、わかりやすくご紹介します。

VPN環境を簡単に、お手軽に作れる！

VPNを利用することで、安全なインターネット接続を手軽に実現できます。特にVPNルーターを使用すると、専門的な知識がなくても簡単にVPN環境を構築できるのが魅力です。

VPNルーターを使用することで、高いセキュリティと通信速度を持つVPN環境を、低コストと少ない手間で構築できます。

• インターネットVPNの利点: 月額料金が不要で、ランニングコストを抑えられる。
• IP-VPNとの違い: IP-VPNは通信業者の回線を使用し、月額料金がかかるが、インターネットVPNはそのような料金が不要。
• 導入の手軽さ: VPNルーターを設置するだけで、簡単にVPN環境を利用開始できる。
• コストの削減: 物理的な専用線よりも、VPNの構築費用が低くなる。

VPNルーターを使うことで、高品質なVPN環境を低コストと簡単な手順で実現できます。昔はかなり高額だったVPNルーターも今は数万で購入可能です。数万は高い！と思われるかもしれませんが、あなたの大切なデータが盗まれることを考えると、セキュリティにお金をかけても良いかもしれません。

どこへでも安心して仕事ができる

リモートワークの普及に伴い、外出先や自宅からも安全に仕事をする必要が増えてきました。VPNルーターを導入することで、どこからでもセキュアな接続を確保し、安心して業務を進めることができます。VPNルーターは、場所を選ばず安全に仕事をするための強力なサポートツールとなります。

• テレワークの利点: 自宅や出張先からも会社のネットワークにアクセス可能。
• 多機種対応: PCだけでなく、スマホやiPadなどの端末も利用できる。
• セキュアなアクセス: 拠点からでも安全に別の拠点の情報を扱うことができる。

VPNルーターは、場所を選ばずに安全に仕事をするための必要とされるツールの一つです。例えば自宅にVPNルーターを設置しておけば、外部のファイルへのアクセスがより安全なものになります。

例えば、お客様のパソコンにログインするなど、用途によってどのようなメリットがある考えましょう。

VPNルーターを選ぶ時のポイント

VPNルーターを選ぶ際には、何を重視すべきか迷うこともあるでしょう。このセクションでは、VPNルーター選びの際のポイントを明確にし、あなたの選択をサポートします。

安全に使える機能があるか確認しよう

VPNルーターを選ぶ際の最も重要なポイントは、その安全性です。

高度な暗号化機能やファイアウォール機能を持つVPNルーターを選ぶことで、安心して利用することができます。

• プロキシ: ユーザーの代わりにデータの処理を行い、匿名性を保つことができる。
• アンチウイルス・アンチスパム: 不正なファイルやメールを検出する機能。
• ファイアウォール: 外部からのアクセスを許可するかどうかを判断する機能。
• IDS・IPS: サイバー攻撃や不正アクセスがあったときに通知する機能。

VPNルーターを選ぶ際は、製品のセキュリティ機能をしっかり確認し、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大事です。

使いたいプロトコルに対応しているかチェック

VPNを使うとき、いろんなプロトコルがあって、それぞれの特徴や対応する機器が違います。自分のニーズに合わせて、適切なプロトコルを選ぶことが大切です。

特定のプロトコルを使用することで、通信速度や安定性が向上する場合があるため、事前に確認しておくことがおすすめです。

• OpenVPN: セキュリティと速さがバランスよく、続けて安全に使える。でも、特定のソフトが必要なことも。
• L2TP／IPsec: セキュリティが高く、たくさんの機器で使える。でも、ちょっと速さが足りないかも。
• IKEv2: 新しくて安定していて、速さもある。特にスマホなどの移動する機器に向いてる。
• PPTP: Windowsでよく使われる古い方式。速いけど、セキュリティがちょっと心配。
• SSTP: 速くて、多くの障壁を乗り越えられる。でも、特定のWindowsデバイスだけで使える。

VPNを使うときは、セキュリティと速さが大事。自分の要件に合ったプロトコルを持つVPNルーターを選ぶ必要があります。

特に汎用性が高く、個人に向いているのは、L2TP／IPsecあるいは、IKEv2です。金額も比較しながら検討しましょう。

VPNルーターを使う時の注意点

VPNルーターを導入する際には、多くのメリットがありますが、同時に注意すべき点も存在します。このセクションでは、VPNルーターを使用する上での注意点や、その対処方法を詳しく解説します。

運用管理は大丈夫？

VPNルーターは便利ですが、自分たちで全部管理しないといけないので、大変となる場合があります。でも、IP-VPNなら、安定して使えて、問題が起きたときも専門の人たちのサポートが受けられる場合があるので、管理が容易です。

• VPNルーター: 今使ってるルーターをVPN対応のものに変えるだけでOKですが、管理が大変な傾向があります。
• 人材の確保: VPNルーターを上手に使うための知識や技術を持った人が必要。自宅で使用するなら自分で学ぶ必要があります。
• IP-VPN: これはインターネットじゃなくて、特別なネットワークを使う方法。通信が安定していて、何か問題があったときも、専門家が助けてくれるメリットがあります。

インターネットVPNとIP-VPNの違い

• インターネットVPN:
  • 既存のインターネット回線を使う。
  • コストが低いが、通信速度や品質は環境に依存。
  • SSL-VPNはセキュリティが強いタイプ。
  • 専用ソフトの導入は基本的に不要。
• IP-VPN:
  • サービス事業者の専用ネットワークを利用。
  • 通信が安定しているが、コストが高め。

簡単に言うと、インターネットVPNは手軽でコストが低いが、通信の安定性は少し劣る。一方、IP-VPNは通信が安定しているが、コストが高くなることがあります。

IP-VPNとの違いを知っておこう

IP-VPNとは、企業専用の閉じられたネットワークを指します。VPNルーターとIP-VPNは、利用目的や機能が異なるため、自分のニーズに合わせて選択することが重要です。

VPNルーターは便利で安全だけど、専用のネットワークを使うIP-VPNよりもセキュリティがちょっと劣るかも。でも、IP-VPNはもう少し高いので、どれを選ぶかは色々なことを考えて決めるといいです。

• VPNルーター: 通信をしっかり守ってくれるけど、公共のインターネットを使うので完璧じゃない。
• IP-VPN: もっと安全だけど、お金が少し高額になります。

VPNを選ぶときは、安全性と費用をしっかり考えて、最適なものを選んでください。

VPNルーターを検討していて、インターネットVPNも検討された方は、IP-VPNも検討してみると良いかもしれません。サポートが受けられ、より強固なセキュリティ対策が可能です。

まとめ：VPN対応ルーターを自宅に設置について

VPNルーターの基本的な知識から、そのメリット、選び方、注意点までを詳しく解説してきました。VPNルーターを自宅に設置することで、安全で快適なインターネット環境を手に入れることができます。

現代のインターネット環境では、セキュリティが非常に重要となっています。

VPNルーターを導入することで、外部からの不正アクセスを防ぎ、安全な通信を実現することができます。近年のデータ侵害の増加やサイバー攻撃の脅威が高まっている中、個人の情報を守るための手段として、VPNルーターの導入は欠かせないものとなっています。

自宅でのリモートワークやオンライン学習が増える中、安定したインターネット環境が求められています。VPNルーターを自宅に設置することで、高速で安定した通信を実現できます。

また、自宅に保管されているハードディスクの中にあるデータや個人情報送信時など、大切なデータが流出することを防ぎます。

この記事を読まれている方は、家の中の財産が奪われないように、窓や玄関を強化するように、データ社会となった今、大切なデジタルデータが奪われないようにVPNの導入を検討する時期かもしれません。

これらの情報を踏まえ、VPNルーターの導入を検討してみてはいかがでしょうか。安全で快適なインターネット生活を実現するための一助として、この記事が役立てば幸いです。