更新日:2024年10月23日 | Masashi
VPNの利用が増える中、多くのユーザーが「異なるVPNを2つ同時に接続できるのか?」という疑問を持っています。
技術的には可能ですが、実際にはいくつかの課題が存在します。この記事では、実際に2つ以上のVPNを同時に使用する方法の概要をお伝えします。安全なインターネット接続を求めるすべてのユーザーにとって、この情報は非常に価値があります。
セキュリティソフトをインストールすると、自動的にVPNのソフトがインストールされる場合があります。ウィルス対策ソフトを複数入れられる方がいますが、VPNを複数インストールするとインターネット接続はどうなるのでしょうか?
結論から申し上げると、
「接続できなくなります。」
ただし、コマンドによる設定により、特定のURLだけ特定のVPNを適用するなどは可能です。ただし、設定はコマンドを理解している方に限られますので、難しくなります。
5つのVPNソフトを試した結果
VPNの利用者が増える中、どのVPNソフトが最適か迷っている方も多いでしょう。このセクションでは、5つの異なるVPNソフトについての実験を行いました。その結果をお伝えします。
VPNを複数適用したら、セキュリティは上がるのではないか?という疑問に答えます。
インストールはスムーズに可能
VPNソフトを選ぶ際、まず気になるのはインストールの手間です。実際に5つのVPNソフトをインストールしてみたところ、どれも簡単にインストールできました。特に技術的な知識は不要で、初心者の方でも安心して利用できることが確認できました。
5つのVPNを同時にインストールしても、PCの動作に大きな問題は起きないことが確認されました。セキュリティソフトとは異なり、VPN同士の競合は少ないようです。
セキュリティソフトやウィルス対策ソフトは、複数インストールするとお互いがお互いをウィルスだと認識することもあり、対応が難しくなるため、通常は入れないのが一般的です。
- VPNは複数同時にインストールしても大丈夫。
- PCの動作に支障は出ない。
- セキュリティソフトとは違い、VPN同士での競合は少ない。
複数のVPNを安心してインストールできることがわかりました。インストールだけであれば、問題はありません。他のVPNが入っているから、そのVPNがインスールできないということはありません。
VPNはいわゆるインターネットの接続上に、トンネルを作るようなものです。そのトンネルを通ることによって、情報漏洩を対策するということになります。
自動起動はオフにしよう
VPNソフトを利用する際の一つのポイントは、自動起動の設定です。多くのVPNソフトは初期設定で自動起動がオンになっていますが、複数のVPNソフトを利用する場合、PCの動作が重くなる可能性があるため、オフにすることを推奨されます。
スマホやPCでも移動的に接続されることが一般的です。インストールした後に、自動的に接続が始まるため、オフにする必要があります。
- PC起動時に多くのVPNが自動で立ち上がる。
- 自動起動の設定はPCの起動時間を長くする原因となる。
- アバストセキュアラインVPNは自動起動の設定変更ができない。
- 他のVPNは自動起動をオフにすることが可能。
複数のVPNを使う場合、PCの快適な起動のために自動起動設定をオフにしましょう。パソコンが再起動された時に、自動で立ち上がるような設定をされている場合は、自動的にオンになってしまうこともありますので、「停止」ではなく「自動的にOn」の設定をオフにするようにしましょう。
2つ以上のVPNを同時につなぐと
複数のVPNを同時に接続すると、ネット接続に問題が生じることが確認されました。つまりは通常なにも設定しない場合は、インターネットがつかえなくなります。セキュリティを高めるために2つのVPNを同時に使用する試みは、期待した結果を得られませんでした。
VPNを二つ同時に使ってセキュリティを高めることは、パソコンやスマホ設定に詳しくないのであれば、やらない方が良いでしょう。
- 2つのVPNを同時に接続するとネット接続ができなくなる。
- セキュリティを高める目的でのダブルVPNは推奨されない。
同時に複数のVPNを接続するのは難しさがあるので、特定の機能を持つVPNを選ぶことが大切です。複数のVPNを採用することは基本的にできないため、質の良いVPNを選択する必要があります。
無料のVPNをお使いですか?それとも有料のものを使用されていますか?どんなセキュリティの機能がありますか?比較してみましょう。
異なるVPNの設定をする方法
ここからは、パソコンに詳しい方に対する内容です。Windowsのネットワークの設定を変更することによって、特定のサイトアドレスへ特定のVPN接続で繋げることが可能です。
デフォルトのゲートウェイ設定を変える
VPNを使用する際、通常のインターネット接続とのバランスを取るためには、デフォルトのゲートウェイ設定を変更することが有効です。デフォルトの設定のままでは、全ての通信がVPN経由となり、接続速度が低下する可能性があります。
VPNのデフォルトゲートウェイ設定を変更することで、インターネットへの通信と社内サーバーへの通信を効率的に行うことができます。以下はその手順と効果についてのまとめです。
- 「ファイル名を指定して実行」を起動する。
- コントロールパネルのネットワーク接続を開く。
- VPN接続用のネットワークアダプタのプロパティを開く。
- 「インターネット プロトコル バージョン4(あれば)」の設定を変更する。
- 「リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う」の設定をOFFにする。
- この設定により、インターネット通信は通常の回線、社内サーバーへの通信はVPNを経由するようになる。
特定のIPだけVPNを使う方法
特定のサイトやサービスだけをVPN経由で利用したい場合、特定のIPだけVPNを使う設定が役立ちます。これにより、必要な通信だけをVPN経由とし、それ以外の通信は通常の接続を利用することができます。例えば、海外のサービスにアクセスする際だけVPNを利用し、国内のサイトへのアクセスは通常の接続を利用する、といった使い分けが可能となります。
特定のサーバーへの通信をVPN経由で行うための設定方法を紹介します。この設定により、特定のIPアドレスへの通信だけをVPNを通して行うことができます。
リスト形式のまとめ
- 「cmd」を入力してコマンドプロンプトを開く。
- 「管理者として実行」を選択する。
- route addコマンドを使って特定のサーバーIPへのルートを追加する(route add [サーバーIP]/32 [ゲートウェイIP])。
- 複数のサーバーやVPNがある場合、それぞれのゲートウェイに合わせてルートを追加する。
まとめ:異なる複数のVPNを同時に接続できる?
VPNの同時接続に関する疑問や不安を持つ方は多いでしょう。このセクションでは、異なる複数のVPNを同時に接続することの可能性とその際の注意点について詳しく解説しました。
パソコンにあまり詳しくな人が、複数のVPNを使用することは管理の問題から難しいとなります。サーバーIPやゲートウェイIPに詳しく、設定がコマンドラインで可能な人は、複数のVPNを使って、接続先を振り分けることが可能です。
パソコンのような細かい設定ができない端末、スマホやタブレットなどは、複数のVPNを稼働させて使わない方が良いと思われます。
自分がどのVPNを使用しているか?をお使いの端末で調べて、適切な設定をしていくようにしましょう。