従業員10人ほどの会社でリモート営業チームを立ち上げることになり、VPNは個人契約の使い回しで十分だと思っていました。
ところが取引先から「業務用回線の固定IPを契約書に明記してほしい」と言われ、個人プランでは対応できないと気づきました。
そこから急いでMillenVPNとNordVPNの法人向け窓口を調べ始めることになったのです。
すでに公開しているMillenVPNとNordVPNの料金プラン比較では触れきれなかった法人向けの実態を(読みに来てくれる方には感謝しかありませんが)ここで掘り下げます。
そもそもMillenVPNとNordVPNに法人向けプランは用意されているのか?
両社とも個人向けとは別枠で、法人名義の申し込みに対応する専用ラインを用意していました。
ただし窓口の見つけやすさや位置づけには、想像以上の差がありました。
MillenVPNの専用サーバープランはどんな内容なのか?
MillenVPNには「専用サーバープラン」という、通常プランとは別枠の法人向けラインナップがあります。
アカウント数に応じて6段階に分かれており、規模に合わせて選べる点が特徴です。
| プラン名 | 月額目安 | 内容 |
|---|---|---|
| Solo | 2,310円 | 1アカウントと専用固定IPが付属します。 |
| Entry | 4,400円 | 10アカウントまで収容できます。 |
| Pro | 7,700円 | 20アカウントまで収容し回線も強化されます。 |
| Business | 14,300円 | 40アカウントまで収容できます。 |
| Business Plus | 20,900円 | 60アカウントと高性能CPUを備えます。 |
| Enterprise | 26,400円 | 160アカウントに対応し最大1,840まで拡張できます。 |
全プランに固定IPが標準搭載され、契約期間は12カ月からとなっています。
Enterpriseを超える規模でも、1アカウントあたり月220円ほどのオプションで追加できる仕組みがありました。
契約者専用ページから利用状況をグラフで確認できる点も、地味に助かるポイントでした。
NordVPNの法人版NordLayerはどんな位置づけなのか?
NordVPNの契約画面には法人プランの案内がなく、別ブランドのNordLayerへ移動する必要がありました。
調べてみるとNordLayerは2021年にNordVPN Teamsから改称された、Nord Security社の法人向け製品でした。
個人向けNordVPNとは完全に別サイト・別契約という扱いでした。
ブランド名を頼りに検索しても、法人窓口にたどり着くまで少し遠回りした印象です。
サポートには日本語チャットも用意されていましたが、実際の対応は英語中心でした。
実際に法人名義で契約してみたらどうだったのか?
それでも進めていくうちに、法人ならではの確認項目が随所に現れました。
契約から利用開始までの流れはどう違ったのか?
MillenVPNは専用サーバープランをマイページから選ぶだけで、法人向け構成にすぐ切り替わりました。
申し込みから固定IPの発行まで、体感では30分もかからなかったのが正直意外でした。
- マイページで専用サーバープランのメニューを開きます。
- アカウント数と回線速度を選択します。
- 支払い情報を入力すると当日中に固定IPが発行されます。
一方のNordLayerは会社名とメールアドレスの登録から、14日間の無料トライアルへ進む流れでした。
登録の時点でクレジットカード情報を求められ、少し身構えてしまったのは否めません。
入力項目自体は英語表記でしたが、単語は平易でつまずく場面はほとんどありませんでした。
MillenVPNは同一の会員登録のまま複数プランを併用できる点も、柔軟だと感じました。
管理画面での複数アカウント管理は現実的だったのか?
MillenVPNは同一メールアドレスのまま複数契約を追加でき、部署ごとに請求を分けられました。
管理者権限を分割する機能はなく、担当者一人に運用が集中しやすい点は注意が必要です。
- アカウントの追加と削除はマイページだけで完結します。
- 上限に達した場合はサポート連絡で引き上げてもらえます。
- 同一の固定IPを複数スタッフで共有する運用も選べます。
- プラン変更はマイページから即時に申請できます。
NordLayerはダッシュボードから、管理者がメンバーの招待や権限設定を一括管理できました。
実は最初に部署名の入力欄を間違えて登録してしまい、申請をやり直すはめになりました。
- 招待メールを再送すればすぐに参加リンクを出し直せます。
- 退職時の引き継ぎ手順は運用ルールとして事前に決めておく必要があります。
経理担当者を納得させる請求書・領収書対応はどちらが上か?
法人契約で見落としがちなのが、あとから経理処理に通せる書類が出るかどうかです。
ここを軽く見ると、月末の経費精算で慌てることになりかねません。
MillenVPNの請求書・インボイス対応は?
MillenVPNは正式な領収書こそ発行していませんが、マイページから登録番号入りの明細を印刷できます。
この明細にはインボイス制度で求められる項目が一通り記載されていました。
実際に経理担当から「これは経費で通せるのか」と聞かれ、明細を急いで用意した経緯があります。
登録番号の記載があるおかげで、消費税の仕入税額控除にもそのまま使える書式でした。
NordLayerの領収書・請求書対応は?
NordLayerは管理画面の「Billing」から、領収書をPDFでダウンロードできる仕組みでした。
上位プランでは請求書払いにも対応しており、海外送金に慣れた経理担当なら扱いやすいはずです。
- 領収書は管理画面でPDF発行されます。
- 請求書払いは上位プランで選べます。
- 決済通貨はドル建てのため為替差が発生します。
- 見積書はセールス担当への相談で個別に発行してもらえます。
ドル建て請求は月ごとに円換算額が変わるため、予算管理には一手間かかると感じました。
為替レートの変動を毎月説明する手間まで想定していなかったのは、今振り返ると詰めが甘かったです。
NordLayerのセキュリティ機能とMillenVPNの日本語サポート、法人にはどちらが安心か?
機能の豊富さと相談しやすさ、どちらを優先するかで評価が分かれる部分でした。
情シス担当がいるかどうかでも、選びやすさは大きく変わってきます。
NordLayerのSSO・多要素認証はどこまで業務に効くのか?
NordLayerはAzure ADやOkta、Googleなど主要なSSOサービスとの連携に対応していました。
Premium以上ではクラウドファイアウォールや拠点間接続まで含まれ、単なるVPNの枠を超えていました。
本当にここまでの機能が10人規模の会社に必要なのか、正直まだ半信半疑な部分も残っています。
機能一覧を見比べるほど、身の丈に合わないオーバースペックを選ぶ怖さも感じました。
接続ログの保存期間はプランによって異なるため、契約前の確認が欠かせません。
MillenVPNの日本語サポート体制は法人利用に十分か?
MillenVPNは日本企業が運営しており、問い合わせは日本語のチャットとメールで完結しました。
専用サーバープランの契約者向けに、優先対応の窓口が案内される点も安心材料でした。
| 比較軸 | MillenVPN | NordLayer |
|---|---|---|
| 問い合わせ言語 | 日本語で完結します。 | 基本的に英語対応です。 |
| 優先サポート | 専用プランで案内されます。 | Enterpriseで個別対応です。 |
| 対応時間 | 土日を含め対応します。 | 平日中心の対応です。 |
英語のやり取りに慣れていない担当者ほど、この差は地味に効いてくるはずです。
土日を含めたチャット対応時間の長さも、MillenVPNを選ぶ安心材料の一つでした。
料金と拡張性で法人利用に向いているのはどちらか?
最終的な決め手になったのは、人数が増えたときの伸びしろの差でした。
単価だけでなく、増員や減員のしやすさまで含めて比べる必要があります。
人数が増えたときのコスト感はどう変わるのか?
MillenVPNは20人規模でもProプランの月額7,700円に収まり、一人あたりの単価が下がりやすい設計です。
NordLayerはLiteプランで1ユーザー月額8ドルからのため、5人規模だと合計は月40ドル前後になります。
| 人数目安 | MillenVPN | NordLayer |
|---|---|---|
| 5人 | Entryプラン相当です。 | Liteプランで約40ドルです。 |
| 20人 | Proプランで月7,700円です。 | Liteプランで約160ドルです。 |
| 40人 | Businessプランで月14,300円です。 | Coreプランで固定IP込み約480ドルです。 |
| 60人 | Business Plusプランで月20,900円です。 | Premiumプランで約840ドルです。 |
円建てで固定費が読めるMillenVPNのほうが、予算計画は立てやすいと感じました。
50人規模まで試算してみると、一人あたりの月額差はさらに広がる計算になりました。
最低契約人数と契約期間の縛りはどちらが厳しいのか?
MillenVPNの専用サーバープランは1アカウントから契約でき、Soloプランなら個人事業主にも向きます。
NordLayerは最小5ユーザーからの契約となり、少人数の個人事業主にはやや敷居が高い設計です。
専用IPは自社専用の駐車スペース、共有の窓口対応は早い者勝ちの受付のようなものだと感じました。
少人数のスタートアップならMillenVPN、5人以上で拡張予定があるならNordLayerが選びやすいはずです。
解約時の違約金の有無も、契約前にあわせて確認しておくと安心です。
まとめ|MillenVPNとNordVPN、法人利用ならどちらを選ぶべきか
NordLayerはシングルサインオンや多要素認証など、海外展開を見据えた機能が充実していました。
- 国内中心の小規模チームならMillenVPNが選びやすいはずです。
- 海外拠点や多要素認証を重視するならNordLayerが向いています。
出典・参照元
ここまでの比較で自身に合う方が見えてきた方は、法人向けVPNプランの料金を比較するのもおすすめです。
看板の名前だけで選ばず、請求書対応と最低契約人数まで確かめてから契約することをおすすめします。
拡張性を重視するかコストを重視するかで、最適解は会社ごとに変わってくるはずです。
今回の経験を踏まえると、契約前に一度サポートへ直接問い合わせておくのが結局は近道でした。
長文の比較ページを最後までご覧いただき、ありがとうございました。
貴社の課題が無理なく解決し、心地よい業務環境が整うことを願っております。
本記事の内容は調査時点の情報に基づきます。契約前に必ず公式サイトで最新のプラン内容をご確認ください。


