ブラウザだけサッと守りたいとき、VPNの拡張機能はとても手軽な選択肢になります。
以前MillenVPNとセカイVPNのブラウザ拡張機能を比較した内容を公開していますが、今回はExpressVPNとNordVPNの組み合わせで検証しました。
両サービスとも公式にChrome・Firefox向けの拡張機能を配布しています。

実際にWindowsとmacOSのChromeにインストールし、操作しながら違いを確認しています。
料金や見た目だけでなく、動作の仕組みそのものを比べる内容としてまとめています。
細かい違いにこだわる人だからこそ、踏み込んだところまで書きました。
ExpressVPNとNordVPNのブラウザ拡張機能、そもそも何が違うのか?
両社とも拡張機能を配布していますが、対応ブラウザや動作の仕組みはかなり異なります。
ExpressVPN拡張機能の全体像とは?
ExpressVPNの拡張機能はChromeとFirefoxに加え、EdgeやBrave、Vivaldiにも対応しています。
- デスクトップアプリと連携して端末全体を守る「リモートコントロールモード」を搭載しています。
- デスクトップアプリなしでも動く「プロキシモード」も選べます。
- プロキシモード時は、ブラウザの通信だけが暗号化の対象になります。
- サイトごとに接続経路を振り分けるSmart Routingという機能も備えています。
- 利用にはExpressVPNの有効な契約とサインインが必要です。
- 拡張機能アイコンから接続状態をひと目で確認できます。
- Firefox版でも操作感はChrome版とほぼ変わりません。
- ログイン画面はシンプルで、デスクトップアプリと同じアカウント情報がそのまま使えました。
位置情報の偽装とWebRTCブロックも標準で組み込まれています。
インストール自体はChromeウェブストアから数クリックで完了し、迷う場面はほとんどありませんでした。
NordVPN拡張機能の全体像とは?
NordVPNの拡張機能はChrome、Firefox、Edgeの3つに対応しています。
- デスクトップアプリを起動しなくても、拡張機能だけで単体動作します。
- 通信はTLSで暗号化されたプロキシ経由でやり取りされます。
- サイト単位でVPNの対象から外せるスプリットトンネリングを搭載しています。
- フィッシングサイトや不正広告を防ぐ脅威対策機能も含まれています。
- ブラウザのタイムゾーン表示をサーバー所在地に合わせて偽装する機能も付いています。
- ツールバーのアイコンをクリックするだけで接続をオンオフできます。
- 接続先の国は一覧から検索して素早く絞り込めます。
- ログイン後は接続状態がバッジ表示され、切り忘れにも気づきやすい作りでした。
Braveなど少数派ブラウザには非対応な点は覚えておく必要があります。
拡張機能単体で完結する設計のため、デスクトップアプリを普段使わない人にも扱いやすい印象でした。
プロキシモードとフルVPNモード、実際の防御範囲はどう変わるのか?
拡張機能の種類によって、実際に暗号化される通信の範囲は大きく変わってきます。
リモートコントロールモードとプロキシモードの違いは?
ExpressVPNの拡張機能には、性格の異なる2つの動作モードが用意されています。
| モード | 暗号化される範囲 | デスクトップアプリ |
|---|---|---|
| リモートコントロールモード | デバイス全体の通信 | 必須 |
| プロキシモード | ブラウザの通信のみ | 不要 |
| 向いている場面 | 外出先で端末ごと保護したいとき | ブラウザだけサッと守りたいとき |
プロキシモードは、袖だけのレインコートで雨をしのごうとするような状態に近いです。
プロキシモードだけで満足し、動画配信アプリの位置情報を切り替え忘れたことがありました。
切り替えたつもりが実は反映されておらず、後から気づいて焦った記憶があります。
アイコンの色が変わるだけの表示は、案外見落としやすいと感じました。
NordVPNのプロキシ機能はどこまでデバイスを守るのか?
NordVPNの拡張機能も、保護範囲はブラウザの通信に限られています。
- 拡張機能を入れたブラウザの通信だけが暗号化の対象になります。
- デスクトップアプリやスマホアプリの通信は、この拡張機能では保護されません。
- 特定サイトだけをプロキシから除外するスプリットトンネリングも設定できます。
- メールクライアントなど別アプリの通信は対象外になる点も覚えておく必要があります。
- プロキシモードのまま銀行サイトを開いてしまい、慌ててデスクトップアプリに切り替えた経験があります。
- 接続オンオフの反応は軽快で、ページの読み込みが極端に遅くなる場面はありませんでした。
- 複数アプリをまたいで作業する日は、デスクトップアプリの方が安心できました。
本当にブラウザ拡張機能だけで十分なのか気になり、動作を細かく確認してみました。
結果として、ブラウザ内で完結する用途であれば十分に実用的だと判断できました。
スプリットトンネリングや拡張機能特有の便利機能に差はあるのか?
細かい使い勝手を比べると、両社の設計方針の違いが少しずつはっきり見えてきます。
Smart Routingとスプリットトンネリング、使い勝手はどう違うのか?
どちらもサイト単位で通信経路を制御できますが、仕組みは異なります。
| 項目 | ExpressVPN | NordVPN |
|---|---|---|
| 設定単位 | サイト別ルール | サイト別除外 |
| 条件 | プロキシモード時のみ | 単体で利用可能 |
| 用途 | 経由地の振り分け | 対象外 |
| 変更のしやすさ | ルール追加がやや手間 | ワンクリックで切替可能 |
設定できる粒度は似ていますが、目的の方向性が逆になっている点が面白いところです。

設定画面の呼び名が違うだけで、混同して覚えてしまいそうになった場面もありました。
初めて触るときは、どちらの設定項目がどちらの機能なのか少し戸惑うかもしれません。
登録できるサイトの件数に厳しい上限はなく、普段使う範囲であれば十分な余裕がありました。
Threat ProtectionとWebRTCリーク対策、どちらが手厚いのか?
広告やフィッシング対策まで含めるかどうかで、選び方が変わってきます。
- ExpressVPNはWebRTCブロックと位置情報の偽装のみを搭載しています。
- NordVPNはWebRTCリーク防止に加え、フィッシングや不正広告のブロック機能も搭載しています。
- NordVPNの脅威対策は簡易版で、アプリ側のThreat Protection Proより検知範囲は狭めです。
- 広告ブロックがあると快適な反面、まれに正常な画像まで消えてしまう場面もありました。
広告ブロックまで求めるなら、拡張機能単体でもNordVPNに分があります。



ExpressVPN側は機能を絞り込む代わりに、動作が軽快に感じられる場面が多かったです。
対応ブラウザや料金プランで選ぶならどちらが有利なのか?
普段使うブラウザと予算のバランスによって、向き不向きがはっきり分かれます。
対応ブラウザの範囲を比べるとどうなるのか?
主要ブラウザはどちらも対応していますが、少数派ブラウザで差が出ます。
| ブラウザ | ExpressVPN | NordVPN |
|---|---|---|
| Chrome | 対応 | 対応 |
| Firefox | 対応 | 対応 |
| Edge | 対応 | 対応 |
| Brave/Vivaldi | 対応 | 非対応 |
Braveなど少数派ブラウザまで使うなら、ExpressVPNの方が選択肢は広くなります。
普段Firefoxしか使わない場合は、この差を気にする必要はほとんどありません。
Braveユーザーだと思い込んでNordVPNを選び、後から非対応に気づいたという話も耳にします。
料金プランで比較するとどちらが割安なのか?
拡張機能自体は無料ですが、本体プランの料金差も確認しておきたいところです。
| プラン | ExpressVPN(2年) | NordVPN(2年) |
|---|---|---|
| 月額換算 | 2.49ドル〜 | 3.49ドル〜 |
| 月払い | 15.99ドル | 14.99ドル |
| 1年プラン | 3.99ドル〜 | 5.49ドル〜 |
| 返金保証 | 30日間 | 30日間 |
長期契約の月額換算だけで見ると、ExpressVPNの方がわずかに安く見えます。
ただし単月契約ではNordVPNの方が1ドルほど安くなります。
料金だけで即決せず、必要な機能とあわせて検討するのがおすすめです。
拡張機能自体は無料で追加できますが、動作させるには本体プランの契約が別途必要です。
どちらも30日間の返金保証があるため、実際に触ってから判断する余地は十分にあります。
セール時期によって表示価格が変わることも多く、契約直前に最新価格を確認するのが確実です。
まとめ:ブラウザ拡張機能だけで選ぶならどちらがいいのか
ここまでの比較を踏まえて、向き不向きを整理します。
ExpressVPNが向いているのはどんな人か?
- Brave、Vivaldiなど複数ブラウザを使い分けている人に向いています。
- サイトごとに接続先ロケーションを変えたい人にも合っています。
- デスクトップアプリと拡張機能を併用したい人にもおすすめです。
- 複数の端末やブラウザで一貫した接続方法を使いたい人にも向いています。
- 細かく経路を指定してサイトごとに使い分けたい人にも相性が良いです。
普段からExpressVPNのデスクトップアプリを使っている人には、特に迷わない選択肢です。
NordVPNが向いているのはどんな人か?
- 拡張機能単体で完結させたい人に向いています。
- 広告やフィッシングサイトも拡張機能側でブロックしたい人に合っています。
- 特定サイトだけVPNの対象から外したい人にもおすすめです。
- ブラウザだけで手早く済ませたい、せっかちな人にも合っています。
- 普段からNordVPNのアプリを契約している人にも、そのまま導入しやすい選択肢です。
ここまでの比較でご自身に合う方が見えてきた方は、拡張機能対応VPNの料金プランを比較するのもおすすめです。
用途を絞って使うなら、拡張機能だけでも十分実用的だと感じました。
ただし端末全体を守りたい場面では、やはりデスクトップアプリの利用がおすすめです。
結局のところ、拡張機能はデスクトップアプリを置き換えるものではなく補う存在です。
両方の役割を理解したうえで使い分けると、無駄な不安を抱えずに済みます。
拡張機能という細かい比較まで読んでくださり、感謝しております。
日々の作業に合った選択ができ、快適なブラウジング環境が整いますように。
出典・参照元
本内容は検証時点の情報に基づきます。価格や仕様は変更される場合があるため、契約前に公式サイトでの確認をおすすめします。









