NordVPNには「Double VPN」という二重VPN機能があり、ExpressVPNには相当する機能が見当たらないという噂を耳にしました。
本当にそうなのか気になったので、両社の公式サイトと実機アプリを使って徹底的に調べてみました。
結果を先に言うと、この二社の立ち位置の差はかなりはっきりしていて、拍子抜けするほど明確でした。
普段からセキュリティ系の機能は名前だけで判断されがちなので、余計に検証したくなりました。
マルチホップという呼び方だけ知っていて、中身までは説明できない人も多いのではないでしょうか。
| 確認方法 | 内容 |
|---|---|
| 公式サイト | 機能ページと料金ページを確認 |
| 実機アプリ | NordVPNで実際に接続して計測 |
公式の説明だけを鵜呑みにせず、実際に触った感触も合わせて紹介していきます。
ここから仕組みの基本と両社の実際の対応状況、料金や運営拠点まで一気に整理していきます。
気になる項目から先に読んでもらっても、話がつながるように構成しています。マルチホップという上級者向けの機能を調べに来てくれて、感謝申し上げます。
そもそもマルチホップ(二重VPN)とは何のためにある機能?
そもそも二重VPNは本当に必要な機能なのか、調べる前から半信半疑でした。
通信はどんな経路をたどる仕組み?
まず技術的な仕組みからおさらいしておきます。
難しく聞こえますが、やっていることは中継地点を一つ増やすだけです。
接続先の国を2つ選ぶだけで、あとの処理はアプリが自動でやってくれます。
- 端末がまず1台目のVPNサーバーに接続し、通信を暗号化します。
- 1台目のサーバーが暗号化したまま2台目のサーバーへ転送します。
- 2台目のサーバーが最終的な宛先へ通信を送り出します。
- 戻ってくる通信も同じ経路を逆にたどって端末まで届きます。
- 途中の1台が記録を持たなくても、もう1台の情報だけでは正体が割れません。
- 入口サーバーと出口サーバーは、あえて別々の国に配置されています。
たとえるなら、荷物を一度中継センターへ送ってから転送してもらうイメージに近いです。
荷物の出どころを知る拠点と届け先を知る拠点が分かれるため、片方だけでは正体と行き先を結び付けられません。
余計な一言ですが、名前の響きだけで最強のセキュリティ機能だと誤解している人が結構いる印象です。
何を守るために2台も経由するのか?
実は最初、二重VPNを使えば通信内容そのものが完全に隠れると勘違いしていました。
調べてみると、実際に守られているのは主に身元と行き先の結びつきだと分かりました。
暗号化そのものは通常のVPNでも行われているため、この点は誤解しやすいところです。
| 項目 | 通常 | 二重VPN |
|---|---|---|
| 経由数 | 1台 | 2台 |
| 暗号化 | 1回 | 2回 |
| 速度影響 | 小さい | やや大きい |
| 想定利用者 | 一般層 | 高匿名性重視層 |
設定の手間についても、二重VPNのほうがやや必要になります。
表からも分かるとおり、二重VPNは万人向けの機能ではありません。
ジャーナリストや活動家など、身元を厳重に隠す必要がある人向けの色合いが強い機能です。
| 想定される脅威 | 二重VPNの効果 |
|---|---|
| 回線の傍受 | 行き先の特定を難しくします。 |
| 単一サーバーの侵害 | 身元の特定を難しくします。 |
| 時間相関攻撃 | 接続元と接続先の紐付けを難しくします。 |
| 特定サイトからの追跡 | 閲覧先に伝わるIPを分離します。 |
| 公共Wi-Fiでの盗聴 | 経路自体を複雑にして解析を難しくします。 |
片方のサーバーだけが侵害されても、もう一方の情報がなければ全体は割れません。
NordVPNのDouble VPNは実際どこまで使える?
公式サイトの説明だけでは分からない部分も多く、手を動かしてよかったです。
設定はどれくらい簡単?
実際に触ってみると、設定自体は驚くほど簡単でした。
難しい用語知識がなくても、迷わず接続できる作りになっています。
専用のメニューが独立して用意されているので、探す手間もほとんどありません。
- アプリの「Specialty servers」からDouble VPNを選びます。
- 自動接続なら最適な2台のサーバーへワンタップで接続できます。
- 手動接続なら入口と出口のサーバーを個別に指定できます。
- 接続中も画面上にDouble VPNと表示され、状態が一目で分かります。
- 切断してもワンタップで同じ組み合わせに再接続できます。
- 接続先の組み合わせをお気に入り登録しておくこともできます。
- 対応プラットフォームも幅広く、主要なOSでほぼ同じ手順で使えます。
ここで一つ失敗談があります。
てっきりExpressVPNにも同じような専用メニューがあると思い込み、アプリ内を探し回ってしまいました。
結局それらしき項目は最後まで見つからず、拍子抜けした記憶があります。
速度はどれくらい落ちる?
速度面では、想定していたより数値が下がりました。
同じ地域のサーバー同士でも、二重に経由すると体感差がはっきり出ました。
計測は同じ時間帯・同じ回線で複数回試し、平均的な傾向を確認しました。
| 方式 | 速度傾向 |
|---|---|
| 通常接続 | 低下はほとんどありません。 |
| 二重(近距離) | 体感できる程度に低下します。 |
| 二重(遠距離) | 読み込み待ちが増えるほど低下します。 |
| 動画視聴時 | 画質の自動調整が起きやすくなります。 |
| オンライン会議 | 接続が不安定になる場合があります。 |
| 大容量ファイル転送 | 完了までの時間が延びやすくなります。 |
オンにした瞬間、ページの読み込みが体感できるほど遅くなり少し驚きました。
常時オンにし続ける人はどれほどいるのだろうかと、正直なところ疑問に感じました。
同じ二重VPNという切り口では、NordVPNとMillenVPNの二重VPN比較でも同様の速度低下を確認しています。
ExpressVPNにマルチホップに相当する機能はあるのか?
ExpressVPN公式サイトと自社ブログを隅々まで確認してみました。
期待していたメニューは、結局最後まで見つかりませんでした。
公式サイトとブログは何と説明している?
公式の機能一覧ページには、マルチホップや二重VPNに該当する項目が見当たりませんでした。
- TrustedServerというRAMディスク方式のサーバーを採用しています。
- Lightwayという独自プロトコルで高速な通信を実現しています。
- 分割トンネリングや広告・トラッカーブロック機能も備えています。
- パスワード管理やメール保護など周辺サービスも拡充しています。
- MCPサーバー連携などAI関連の新機能も追加され始めています。
代わりに公式ブログでは、マルチホップについてはっきりと言及しています。

つまりExpressVPNは、二重VPNを「あえて採用しない」という方針を明言しているわけです。
| 確認先 | 結果 |
|---|---|
| 公式機能一覧 | 記載なし |
| 公式ブログ | 非搭載を明言 |
建前の説明ではなく、公式の文章そのものが非搭載を認めている点が重要です。
検索エンジンの結果を見ても、ExpressVPN自身のマルチホップ機能ページは出てきませんでした。
あるはずだという思い込みだけで探すと、時間を無駄にしてしまうところでした。
代わりに用意されている保護策は何?
RAM専用サーバーは、黒板に書いてすぐ消すようなものだとイメージすると分かりやすいです。
電源を落とせば記録が残らないため、押収されても取り出せる情報が限られます。
二重に経路を隠すのではなく、そもそも隠す記録自体を残さない発想だと言えます。
| 保護策 | 特徴 |
|---|---|
| TrustedServer | ログの物理的な残存を防止します。 |
| Lightway | 高速通信と安定接続を両立します。 |
| IPローテーション | セッション中のIP変更で追跡を難化します。 |
| Kill Switch | 切断時に通信を自動遮断します。 |
| ネットワークロック | Wi-Fi切替時も保護を継続します。 |
| 脅威対策機能 | 不正サイトやトラッカーへの接続を遮断します。 |
経路を二重に増やすより、単一経路の質を高める方向性を選んでいるように見えます。
どちらが優れているというより、守り方の思想そのものが違うと捉えたほうが正確です。
単純な機能数の多さだけで比べるのは、あまり公平ではないと感じました。
料金・運営拠点・監査の実績にも差はあるのか?
安さだけで選ぶと後悔しかねない部分なので、丁寧に比べておきたいところです。
プラン料金にはどんな違いがある?
両社とも長期契約ほど月額が下がる料金体系を採用しています。
短期契約だと割高になりやすい点は、他の大手VPNとも共通しています。
クーポンやセール時期によっても、実際の支払い額はかなり変わります。
| サービス | 月額目安 | 接続台数 |
|---|---|---|
| NordVPN | 約3.49ドルから | 最大10台 |
| ExpressVPN | 約4.99ドルから | 最大8台 |
単純な月額だけを見るとNordVPNのほうが割安に見えます。
ただし時期によるキャンペーン内容次第で、この差は縮まることもあります。
返金保証は両社とも30日間と、この点は横並びになっています。


- NordVPNは頻繁にセールを実施する傾向があります。
- ExpressVPNもセール時期には大幅な割引が適用されることがあります。
- 学生向けや法人向けなど、条件付きの割引プランが用意される場合もあります。
- 年に数回、大型セールで通常より大きく値下がりする時期があります。
- 契約前にクーポンサイトも一通り確認しておくと安心です。
結局のところ、購入直前に両社の最新価格を見比べるのが一番確実です。
運営拠点と監査実績はどう違う?
- NordVPNはパナマを拠点とし、データ保持義務のない法域で運営されています。
- ExpressVPNは英領バージン諸島を拠点とし、同じくデータ保持義務のない法域です。
- 両社ともノーログ方針について独立監査機関の検証を受けています。
- NordVPNはDeloitteによる監査を複数回受けています。
- ExpressVPNはKPMGによる監査を受けています。
- どちらも五・九・十四アイズ同盟には加盟していない国を拠点としています。
- 裁判所からの要請があっても、保持していないログは提出のしようがありません。
- 拠点選びそのものが、両社にとって重要な安全設計の一部になっています。
| 拠点 | データ保持義務 |
|---|---|
| パナマ | なし |
| 英領バージン諸島 | なし |
拠点や監査実績にはそれほど大きな差はなく、優劣をつけにくい部分です。
むしろ差が出るのは、今回取り上げたマルチホップのような個別機能の有無です。
看板となる安全性の土台がほぼ横並びだからこそ、細かな機能差の意味が大きくなります。
まとめ:マルチホップは本当に必要な機能なのか
ここまで調べてきて、NordVPNとExpressVPNの立ち位置の違いがはっきり見えてきました。
- NordVPNはDouble VPNという二重VPN機能を明確に提供しています。
- ExpressVPNは同等の機能を意図的に採用せず、単一経路の強化を選んでいます。
- 身元と行き先を切り離したいなら前者、日常利用の快適さを優先するなら後者が向いています。
- 料金や運営拠点、監査実績はほぼ横並びで、決め手にはなりにくいです。
- 速度を優先する日常利用なら、二重VPNは常用しないという選択も十分ありです。
- 海外出張やジャーナリズムなど、身元の秘匿が重要な場面では有力な選択肢になります。
- 反対にExpressVPNを選ぶなら、速度と単純さを優先する場面で強みが出ます。
| 優先したいこと | おすすめ |
|---|---|
| 身元の秘匿 | NordVPN |
| 速度と単純さ | ExpressVPN |
出典・参照元
ここまでの比較で自身に合う方が見えてきた方は、二重VPN対応サービスの料金を比較するのもおすすめです。
難しいテーマにじっくり向き合ってくださったことに、感謝しかありません。
必要な場面で迷わず選べる安心感を持っていただけたら幸いです。
NordVPN・ExpressVPNの機能や料金は変更される場合があるため、契約前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
マルチホップ選びの疑問が解け、安心してより強固な保護を実感できる毎日になりますように。










