自宅のWi-Fiで銀行アプリを開いたら、なぜか海外サーバー経由になっていて本人確認画面が延々と終わらなかったことがあります。
原因はVPNを常時オンにしていたことでした。
そこで気になったのがMillenVPNとNordVPNの分割トンネリング機能で、実際に両方の設定画面を触って比べてみました。
正直なところ、この組み合わせで比べた情報はあまり見かけず、調べ始めた時点では手探り状態でした。
専門色の強いテーマに付き合わせてしまいますが、手探りで見つけた実感をそのまま共有します。

分割トンネリングとは結局どんな機能なのか?
アプリ単位とドメイン単位、何がどう違うのか
分割トンネリングは、家中の水道管の途中に浄水器を挟むイメージで考えると分かりやすい機能です。
すべての蛇口を浄水器に通すのではなく、特定の蛇口だけ元の配管に直結させる発想です。
この方式には大きく分けて次のような種類があります。
- アプリ単位除外です。指定したアプリの通信だけVPNを迂回させます。
- ドメイン・URL単位除外です。指定したサイトやサービス宛の通信だけ直接接続にします。
- IPアドレス・サブネット単位除外です。特定の範囲の宛先だけ直接ルーティングします。
- 逆分割(インバース)です。指定したアプリだけVPNを通し、それ以外は直接接続にします。
- ポートベース除外です。特定のポート番号を使う通信だけを対象から外します。
なぜこの機能が必要とされるのか
VPNをつなぎっぱなしにすると、日本国内限定サービスに弾かれたり通信速度が落ちたりすることがあります。
すべての通信を暗号化すると安心感はありますが、その分だけ余計な迂回が発生し速度が犠牲になります。
必要な部分だけ暗号化を外す発想は、荷物の一部だけ検査場を通さずに直送する手続きに近い感覚でした。
| 困りごと | 対処法 |
|---|---|
| 銀行アプリが不安定 | 銀行アプリを除外 |
| 国内動画が見づらい | 配信アプリを除外 |
| ゲームのラグ | ゲームを除外 |
| 共有が遅い | 大容量通信を除外します。 |
用途を絞ると両立がしやすくなります。
すべてを検査場に通せば安全ですが、急ぎの荷物まで足止めしては本末転倒です。
結局のところ、必要な範囲だけを見極める作業が快適さの分かれ目になります。
MillenVPNの分割トンネリングは実在するのか?
公式のリリースノートを一つずつ追ったところ、想像より複雑な導入の歴史が見えてきました。
調べる前は「MillenVPNには分割トンネリングがない」という前提で作業を始めていました。
公式リリースノートを遡って分かったこと
非搭載だと紹介しているサイトも見かけますが、実際にはドメイン単位の分割トンネリングを段階的に実装済みでした。
MillenVPNアプリのリリースノートを古い順に確認すると、プラットフォームごとに導入時期がずれています。
- Mac版はv2.1.0でドメインベースの分割トンネリングを追加しました。
- Windows版もv2.4.0のアップデートで同機能を追加しました。
- Android版はv2.2.0でAndroid TV対応とあわせて追加しました。
- iOS版だけ遅れて、2026年8月27日リリースのv2.2.0でようやく追加されました。
iOS版が最後発だったせいで「MillenVPNには分割トンネリングがない」という古い情報がまだ出回っているようです。
実際に設定画面を開いて試した結果
iOSアプリを最新版にアップデートし、設定メニューの中から該当項目を探してみました。
アプリの一覧から選ぶ方式ではなく、ドメイン名を手入力する必要がある点に戸惑いました。
本当にこれで効果が出るのか半信半疑でしたが、除外設定後は対象サイトへの接続が明らかに軽くなり、機能自体は確かに動いていました。
NordVPNの分割トンネリングはどこまで使えるのか?
アプリ単位で選べる方式で、操作性そのものはMillenVPNより直感的でした。
ドメイン指定に慣れた直後だったので、アプリの一覧が並ぶ画面には少し拍子抜けしました。
対応プラットフォームと設定手順
NordVPNのSplit Tunnelingは、WindowsアプリとAndroidアプリに搭載された標準機能です。
| OS | 対応状況 | 方式 |
|---|---|---|
| Windows | 対応 | アプリ選択 |
| Android | 対応 | アプリ選択 |
| macOS | 非対応 | 該当なし |
| iOS | 非対応 | 利用できません。 |
設定は一覧からチェックを入れるだけで完了します。
ブラウザ拡張機能ではURL単位の除外にも対応しており、Windows環境なら組み合わせ運用も可能でした。
Linux版では許可リスト方式が採用されており、操作の考え方が他OSと少し異なります。
設定中に起きた失敗とその対処
チェックリストからアプリを選ぶ途中、ゲームアプリのつもりで別の常駐アプリまで除外してしまったことがあります。
気づかないままVPNなしで通信していたのは、正直ヒヤリとした瞬間でした。

動画配信とネットバンキングの使い分けがとても楽になりました
Windows版は逆分割にも対応しており、指定アプリだけVPN経由にする使い方も選べます。
- アプリ一覧はスクロールで探すよりも検索欄を使うと早く見つかります。
- 設定変更後は接続を一度切って入れ直すと反映が確実です。
- ルーター経由の接続では、この機能自体が使えない点に注意が必要です。
- Threat Protectionなど他機能と併用する場合、除外先には適用されない点も見落としがちです。
- Android TV版でも同様のアプリ除外設定が利用できます。
MillenVPNとNordVPN、どちらが分割トンネリングで優れているのか?
優劣というより、狙っている使い方そのものが違うという印象を強く受けました。
機能面を横並びで比較すると
対応OSと操作方式を並べると、想像していた以上に差がありました。
| 項目 | MillenVPN | NordVPN |
|---|---|---|
| 方式 | ドメイン単位 | アプリ単位 |
| Windows | 対応 | 対応 |
| Mac | 対応 | 非対応 |
| Android | 対応 | 対応 |
| iOS | 対応 | 非対応です。 |
Mac・iOSまで対応させたのはMillenVPNでした。
アプリ単位の操作感を重視するなら、依然としてNordVPNの作り込みに軍配が上がります。
細かさで選ぶかOSの広さで選ぶか、判断基準を先に決めておくと迷いにくくなります。
用途別に向いている組み合わせ
アプリの通信内容を細かく制御したいなら、アプリ単位で選べるNordVPNのほうが扱いやすいはずです。
- ゲームや動画配信アプリを個別に振り分けたい人にはNordVPNが向いています。
- 特定サイトだけを常に直接接続にしたい人にはMillenVPNのドメイン指定が向いています。
- iPhoneでも分割トンネリングを使いたい人は現状MillenVPNの一択です。
- 複数端末を家族で使い分けるなら対応OSの広さも判断材料になります。
- 設定の手軽さを優先するなら、チェック方式のNordVPNの方が迷いにくいはずです。
分割トンネリングの実装方法は。
Glocal VPNとMillenVPNのGlocal VPNとMillenVPNの分割トンネリング比較でも取り上げているので、あわせて参照すると理解が深まります。
ExpressVPNとMillenVPNの組み合わせはこちらのページで詳しく検証しています。
料金や運営拠点にも違いはあるのか?
機能だけでなく、契約条件や信頼性に関わる部分も確認しておきました。
分割トンネリングの使い勝手だけで契約すると、後から料金面で驚くことがあります。
料金プランを比べてみると
時期やキャンペーンで変動しますが、確認できた範囲の目安は次の通りです。
| サービス | 月額目安 | 運営会社 |
|---|---|---|
| MillenVPN | 396円前後 | AzPocket |
| NordVPN | 540円前後 | Nord Securityです。 |
契約直前に公式サイトで最終確認するのが確実です。
1か月プランだけで比べると、両社とも2年契約時より割高になる点は共通しています。
短期利用ならワンタイムプランを選べるMillenVPNの柔軟さも、地味ながら見逃せないポイントでした。
運営拠点と第三者監査の有無
プライバシー面での安心材料になるのが、運営拠点と監査実績です。
- MillenVPNは日本法人が運営し、ノーログポリシーを掲げています。
- NordVPNの運営主体はパナマ法人nordvpn S.A.で、通信ログの保持を義務付ける法律がない国です。
- NordVPNは2024年11月から12月にかけてDeloitteによる独立監査を受けています。
- MillenVPN側は第三者機関による監査結果の公表を確認できませんでした。
それでも第三者の目が入っている事実自体は、利用者にとって一定の判断材料になります。
分割トンネリングを使うとき何に気をつければいいのか?
便利な機能ですが、設定を誤ると本末転倒になりかねません。
快適さを求めた結果、肝心の保護対象が抜け落ちてしまっては意味がありません。
設定ミスで起きやすいリスク
除外設定を誤ると、実IPアドレスが外部に漏れる危険があります。
設定した本人が気づかないまま漏れ続けるケースも珍しくありません。
ExpressVPNとセカイVPNの分割トンネリング比較ページでも同様の注意点が触れられており、設定前に目を通しておくと安心です。
特に金融系アプリは、除外リストと通常リストのどちらに入っているか毎回確認する癖をつけています。
導入前に確認しておきたいチェック項目
契約前に押さえておくと、後悔を減らせるポイントをまとめました。
- 利用中の端末OSが分割トンネリングに対応しているか確認します。
- 除外したいアプリやサイトが具体的に決まっているか整理します。
- 設定後に必ずIPアドレスを確認する習慣をつけます。
- 不明な点があれば契約前にサポート窓口へ問い合わせておきます。
NordVPNとセカイVPNを比べたNordVPNとセカイVPNの分割トンネリング機能比較でも、事前確認の重要性が繰り返し指摘されています。
面倒に思えるチェックでも、契約後のトラブルを考えれば数分の手間で済む話です。
まとめ|試して分かったこと
NordVPNはアプリ単位で直感的に操作できる一方、対応OSはWindowsとAndroidに限られます。
- 細かくアプリを振り分けたい人にはNordVPNが向いています。
- iPhoneでも分割トンネリングを使いたい人にはMillenVPNが向いています。
ここまでの比較でご自身に合う方が見えてきた方は、分割トンネリング対応VPNの料金を比較するのもおすすめです。
使う端末に合わせて選ぶのが現実的な結論だと感じました。



設定の悩みが解消され、快適な毎日を送っていただけますように。
最後まで付き合ってくださり、本当にありがとうございました。
出典・参照元
本内容は2026年9月時点の公式発表・調査に基づきます。
料金や仕様は変更される場合があります。
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